※下記は経営者通信13号(2011年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―官公庁や自治体への入札経験がない会社も多いと思います。入札の魅力とは何ですか。
小林:入札マーケットは国と地方自治体を合わせると年間20兆円以上。そのうち、中小企業が参加できる案件の発注額は約14・2兆円もあります。内容もシステム開発、人材派遣、建設、広告、警備、物品販売など多岐にわたるので、自社にマッチする業務はきっと見つかるはずです。
入札には「全省庁統一資格」などの資格が必要になります。しかし、入札資格は無料で1ヵ月以内には取得可能です。資格申請中でも入札可能なケースがありますから、申請中の場合は出先機関の担当に相談してみるといいと思います。
―初めて入札に参加する会社が注意すべきポイントはありますか。
小林:公示書や仕様書の情報を鵜のみにしないことです。もし仕様書で疑問に感じる点があれば、案件の発注機関に「なぜそのような仕様なのか」、「より効率の良いやり方に変えられないか」などと遠慮なく問い合わせてください。すると、仕様書の内容が変更されることがあります。また、手間のかかる案件を敬遠しないことも大事です。資料作成が多い、別資格が必要になるといった手間のかかる案件は、参加者も圧倒的に少ないため、落札の可能性が高くなります。
―案件を落札するには、どのような点が重要になりますか。
小林:ポイントは3つあります。まず1つ目は自社にマッチする案件を探すこと。できるだけ多くの情報を収集したうえで、自社にマッチし、落札可能性の高い案件に絞り込みます。Webサイトに掲載される落札情報は3ヵ月ほどで消えるものもあるため、定期的に情報収集を行い、情報を蓄積しておくことが大事です。2つ目は落札相場を知ること。前年と同じ入札案件の場合、前年の落札額に近くなることが多いので、過去の落札情報を入手し、その相場を把握することが大切になります。中小企業にとっての狙い目は、大手企業が請け負っている案件。前年より大幅に安く落札しても、十分利益が出ることがあるからです。3つ目は競争率の低い案件を探すこと。そのような案件は落札可能性が高く、利益率も高い場合が多いのです。外郭団体など知名度の低い機関の案件もしっかりチェックすべきでしょう。しかし、これらの情報を自社だけで集めることは物理的に不可能です。そこで当社では、入札情報速報サービス「NJSS」を提供しています。このサービスを使えば、全国4400機関以上の最新入札案件や過去の落札履歴などを調べることができます。