※下記は経営者通信10号(2011年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―御社はクライアントに対して、ホームページ用の目標達成計画書を作るそうですね。
石嶋:はい。ホームページの運営は、実店舗と何ら変わらないと考えています。実店舗は道路に面し、その前には歩行者が通り、その中から来店してくれるお客さまがいる。宣伝方法としては、チラシを近所に配ったり、看板を目立たせたりします。また常連客をつくることも大事です。一度来店したお客さまに、いかにリピートしてもらうか。そのために、飲食店ならメニューや味を絶えず改善するでしょう。これはホームページも全く同じなんです。ホームページはインターネット上にあり、ホームページに訪れる人がいて、その中から発注してくれるお客さまもいる。宣伝方法としては、※SEOや※リスティング広告などの各種※Webマーケティングがある。そして、何度もリピートしてくれるお客さまも当然います。しかし、問題なのは「ホームページを実店舗と同じように捉えている会社が少ない」ということです。ホームページの営業計画もかなり粗い、あるいは営業計画という概念すら持っていない会社もあります。
―「ホームページも実店舗も同じ」という認識がされていないと。
石嶋:通常、実店舗を出店する場合は慎重に検討しますよね?商圏調査や競合分析をして、そのうえで慎重にメニュー開発や価格設定をするはずです。これが普通です。でも、こういった“普通のこと”がホームページではほとんどなされていないんです。
田所:これは企業にとって機会損失です。本来得られる利益なのに、認識をせずに資産を眠らしたままにしてしまっている。
石嶋:ホームページというのは、改善しなければホコリまみれになります。私の目には、世の中のホームページがホコリまみれに見えるんです。改善すべき点が山のように見える。世の中には商売っ気のないホームページが多すぎると思います。
―つまり御社はWebコンサルティング会社というわけですか。
石嶋:違います。従来のWebコンサルティング会社と一緒にしないでください。私たちは「ホームページを実店舗と同じ認識で、商売人の目で捉え直しましょう」ということを提言している会社です。つまり、“商売の道理”に従ってホームページを作っているんです。繁盛店に人が集まるのには、明確な理由がある。それと同じです。
田所:たとえば、従来のWebコンサルティング会社は「コンバージョン率を高めることが大事」と言っています。でもコンバージョン率を高めるだけじゃ儲かりません。基本的にコンバージョン率とは、サイトへの「問い合わせ率」なんです。ECサイト以外の場合、受注につながらないケースも多い。だから、当社は「受注率を高める仕掛け」をホームページに施しています。だって、お問い合わせが多くても、受注できなきゃ意味ないですよね?
―御社は最後の受注の段階まで考えて、ホームページを設計しているわけですね。
田所:その通りです。当社ではクライアントのお客さま、実際の商談、そして受注までの営業プロセスをクライアントと共有し、常に改善を繰り返していきます。つまり、アプローチからクロージングまでの営業プロセス全体の中でホームページの役割を最適化させるわけです。
石嶋:実店舗の場合を思い浮かべてください。自動車販売店であれば、試乗会を実施して、潜在顧客に新車のハンドルを握ってもらいますよね?アパレルショップであれば、試着をしてもらう。これが「受注率を高める仕掛け」です。そして、ホームページでも同じことが可能です。シンプルに言えば、「これまでのお客さまが購入した理由」を探し、その中で比較的割合の高い理由を表現していくわけです。たとえば町の歯医者さんの場合。この歯医者さんは矯正歯科の実績が高いと仮定しましょう。その場合、まず矯正歯科に特化したホームページを作ります。「歯医者の数はコンビニよりも多い」と言われていますから、得意分野に特化して差別化戦略を採るわけです。そのうえで、ホームページ上で簡単な「無料カウンセリングシート」を記入してもらいます。その際、ユーザーの負担を減らすため、選択式の記入シートを用意します。こうして、「問い合わせ=カウンセリングシートへの記入」にすると、単なる問い合わせよりも、来店率はぐっと上がります。これはどんな店舗でも、どんな商材でも使える当たり前の施策です。
田所:次のステップでは「カウンセリングシートの記入を増やすこと」に注力して、Webマーケティングやホームページの改善を実施していきます。こういったことをしっかりとやっていけば、そもそもホームページ経由の売上というのは事前に計算できるんです。逆算すればいいだけです。商品単価、受注率、問い合わせ率、ホームページの閲覧数…。実際、当社ではクライアントの目標数字を共有し、それを元に「目標達成計画表」を作成しています。