※下記は経営者通信9号(2010年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―御社は1986年に長崎県佐世保市の小さなカメラ店としてスタートし、現在では国内トップクラスの総合通販企業へと成長しました。成長の秘訣は何だと思いますか。
髙田:身の丈に合った経営をすることだと思います。これは女房と2人でカメラ店を経営していた25年前から、ずっと変わりません。決して無理をしない。背伸びをしない。自分たちのペースを守って、着実な成長を心がけてきました。やはり無理に背伸びをすると、急成長の歪みが生じてしまうんです。サービスの質が低下し、お客さまにご迷惑をおかけしてしまう。これでは本末転倒です。それだけは絶対にしたくありませんでした。
―「身の丈に合った経営をする」というのは、具体的にはどういうことですか。
髙田:たとえば、当社は無理に株式上場を目指していません。よく「御社は上場しないのですか?」と聞かれるのですが、無理に上場するつもりは全くありません。もし上場したら、当然のことですが、株主から短期間で高い成果を出すことを求められます。そんな自社に分不相応の要求に応え続けていたら、あとでお客さまにしわ寄せが来てしまいます。 また、当社は創業以来、あえて売上目標を掲げてきませんでした。これも同じ理由です。高い売上目標を掲げ、社員に厳しいノルマを課せば、社内に歪みが生まれてしまいます。それがお客さまに悪影響を及ぼしてしまうと思うのです。
―売上のノルマも課さずに、社員は本気で働くのでしょうか。
髙田:ええ。売上のノルマを課さずに、社員の本気度を高める方法があるんです。それは、自社の理念やお客さまに対する思いを情熱的に語り続けること。そうすれば、私の熱い想いが伝播して、社員の本気度が高まるんです。
―社長が熱く語れば、社員は変わるものなのですか。
髙田:ええ。ただ、実際のところ、社員の本気度を高めるのは簡単ではありません。ですから、私のメッセージを伝える場をなるべく多く設けています。社員の年代別会議、全社会議、クレド...。様々な手段を使って、社員の本気度を高めています。もちろん社員がすぐに変わるとは思っていません。少しずつ変わっていけばいい。これは「私と社員との我慢比べだ」くらいに思っています。