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株式会社伊勢屋呉服店 代表取締役 佐野 雅邦

お客様との一生のお付き合い

株式会社伊勢屋呉服店 代表取締役 佐野 雅邦

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着物が庶民の間で親しまれていた1919年の創業以来、多くのお客様に着物を提供し「和」の魅力を伝えてきた会社がいせや呉服店である。七五三や成人式、卒業式などお客様のイベントに最高の着物を提案している同社の三代目社長である佐野社長は、就任してから様々な挑戦をしてきた。佐野社長が掲げる「お客様との一生のお付き合い」という経営理念。佐野社長はその理念を形にするために、写真スタジオを新設し英会話教室を展開した。今回は2年後、東京オリンピックが開催される2020年に100周年を迎える同社を牽引する佐野社長に、これまでの伝統、そしてこれからの挑戦についてお話を伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質
  • 社風
    ベテランと若手の融合
    同社の社風について、佐野社長は「若手の社員とベテラン社員の融合がなされている」と語る。同社は近年新卒採用を始め、社内の年齢層は若手社員と経験や知識が豊富なベテラン社員という構図になっているが、その間に隔たりはない。スタッフ同士が分からないことを気兼ねなく聞くことができる社風が同社にはあるからだ。同社が新卒採用を開始したのは5年前。その背景には「和」の魅力をもっと多くの若者に知ってもらいたいという佐野社長の思いがあった。呉服に関しての知識が豊富な人材を採用するのは簡単なことだが、それでは若者に「和」の魅力を広めることはできない。逆に、若手のスタッフだけではどうしても技術や知識が不足しがちになってしまう。同社にはベテランのスタッフに気兼ねなく聞くことができる環境があり、ベテランのスタッフと若手のスタッフの融合が成り立っているのだ。若手とベテランの社員の融合がなされている同社だからこそ、これからも多くの人々に「和」の魅力を広めていくに違いない。
  • 独自性
    伝統ある呉服を提供する機会を増やすための三業態
    同社の強みとして呉服の販売・レンタルの他に写真スタジオと英会話教室の運営を行っていることを佐野社長は挙げた。入り口はどのサービスであれ、三業態があることでお客様の多様なニーズに対応できるのだ。呉服のサービスだけではお客様から見た入り口が狭いと考え、佐野社長が2008年に写真スタジオを新設し、2010年に英会話教室の運営を開始した。例えば、ビジネス英会話に通っているお客様のお子様に、七五三で呉服のサービスを提供する。また、そのお子様がジュニア英会話に通ってくれる。このような仕組みがあり、柱となる呉服部門で本物の着物を提供する。このお客様の多様なニーズに対応できるという強みを生かし、多くのお客様とのお付き合いが実現している。90年以上の伝統の中で築いた老舗のメーカーとの信頼があり、リーズナブルな価格で着物を提供している同社。三業態の入り口を持つことで、本物の着物を数多くの人に提供できることこそが、同社の何よりの強みと言えるだろう。
  • 展望
    さらに多くの人々に着物を着る機会を提供する
    「もっと多くのお客様に着物を着る機会を提供する」展望として佐野社長はこう語る。一般的に2020年の東京オリンピックの開催に向けて、訪日外国人観光客に向けたインバウンド事業が拡大していくと予測されている中で、佐野社長ももちろんインバウンド効果に向けた取り組みを実践している。加えて、佐野社長は東京オリンピック以降も見据えている。オリンピック以降も同社を発展させるためには、多くのお客様に着物を着る機会を提供し、着物の魅力を伝えていかなければならない。そのために着物を着るイベントの開催や新しい地域での新規店舗の出店を佐野社長は視野に入れている。さらに、いせや呉服店を多くの人々に知ってもらうために、現在の英会話教室のようにお客様の窓口を広げる新規事業の展開も考えている。今以上にお客様の多様なニーズに対応できるサービスを提供することによって、着物を着る機会の提供に繋がるのだ。多くのお客様に「和」を広めていくために、同社はこれからも挑戦を続ける。
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98年の伝統はTVにも取材されている
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形に残すことで一生の思い出に
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着物の魅力を発信していく

お客様との一生のお付き合い

―同社のさらなる発展に向けて力を入れていることを教えてください
今までもそうですが、社員の教育に力を入れています。弊社は新卒で入社する社員が多いため、呉服に関しての知識や技術だけでなく、社会人としての基礎的なビジネスマナーなどの教育もしています。魅力的な人材に育っていくためには、知識や技術だけでなく基礎的な教育が必要不可欠です。新卒という知識や技術がない真っ白な状態から魅力的な人材に育てていくことが私の社員教育の方針です。新卒採用を始めて5年になりますが新卒で入社した社員で離職者はいないです。それには社員教育に加え社内の雰囲気が明るく働きやすいという事も理由の一つとしてあると思います。これからは次世代の幹部候補の育成にも力を入れていき、弊社の未来を担っていく人材を育てていきたいです。
―新規事業を始めた背景を教えてください
私が就任してから掲げている「お客様との一生のお付き合い」という理念があります。今の世の中には一回そのお店を利用したらお客様との関係が終わってしまうものがあると考えています。特に呉服はイベントの時だけ利用するという考えのお客様が多く、関係性を持続させることが難しいと思います。お客様との長期的なお付き合い、世代を超えたお付き合いをするためにはお客様のご家族へサービスを提供をすることが大事だと考えています。現在は英会話教室のお客様が、お子様の七五三のための呉服を購入していただいたりしています。これからも世代を超えたお付き合いをすることによって着物の魅力を次世代に伝えていきたいと思います。
―100周年に向けた取り組みを教えてください
弊社の事業の柱である呉服業をさらに強化していきたいです。100周年、さらにその先に向けて「和」の魅力を広めていくためには弊社の認知度を高めていく必要があります。弊社の100周年にあたる2020年は、東京オリンピックが開催されるという事もあり、国内だけでなく海外に目を向けた取り組みを考えています。例えば、来年パリやアメリカなどで開催される日本文化博覧会「ジャパンエキスポ」への出展のお話をいただいているので、そちらへの出展を検討しています。日本文化を世界に知っていただく貴重な場であるので、弊社が出展し海外の方々に「和」の魅力を伝えていきたいです。海外の人々に「和」の魅力を伝えていくためにも柱である呉服業の強化は欠かせないです。

KEYPERSON

株式会社伊勢屋呉服店 代表取締役 佐野 雅邦

より多くの人々に着物の魅力を発信する

株式会社伊勢屋呉服店 坂東 愛美

大学卒業後、新卒で入社して4年目となる坂東さん。現在、呉服の販売だけでなく写真スタジオでの撮影や広報を担当している。日常の仕事はもちろん、より魅力的な広報をするための講習会に積極的に参加するなど、自分を磨く姿勢も忘れない。そのため、坂東さんは多くのお客様に最高の着物を提案し、感動をもたらしてきた。大学時代、芸術学部に所属し演劇や舞踊などで着物に魅了された坂東さんには、常に持ち続けている熱い思いがある。それは「多くの人々に呉服の魅力を知ってもらう」こと。その思いを原動力として坂東さんは呉服について学び、多くの人々に呉服の魅力を伝えてきたのだ。そんな坂東さんに同社の魅力やこれまでの取り組み、今後の展望についてお話を伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い
  • 入社理由
    多角的な事業展開に惹かれて
    「呉服の販売だけでなく様々な事業を展開していたからです」同社に入った理由を坂東さんはこう語った。新卒で入社し、今年で4年目となる坂東さんは、大学時代に芸術学部に所属し、舞台で演劇や舞踊をしていたため、着物を身に付ける機会が多かったという。実際に身に付けることによって着物の魅力を感じた坂東さんは、呉服を扱う企業を中心に就職活動を始めた。数ある呉服店の中でも同社を選んだ背景には、呉服の魅力をより多くの人々に発信したいという思いがあった。同社では呉服の販売、レンタルの他にファッションショーの開催や写真スタジオの運営事業を行っている。ファッションショーを開催することで呉服の魅力を多くの人々に発信することができる。また、呉服を購入していただくだけでなく、写真を撮影することでお客様の貴重な着物姿を形にして持ち帰っていただくことができる。着物の魅力を多くの人々に発信できる同社で、坂東さんは充実した毎日を過ごしている。
  • やりがい
    自身の提案でお客様を感動させる
    同社でのやりがいについて「自身の提案でお客様を感動させることができる」と坂東さんは語る。同社ではお客様の呉服の購入に対応したスタッフが、販売から着付け、撮影まで対応する。来店するお客様は、ご自身やお子様にどのような柄や色の呉服が似合うかわからないという不安を抱えた方が多いという。そのようなお客様に最高の呉服を提供するのが坂東さんの役目である。その一例として、ご家族でお子様の呉服の購入のために来店したお客様について教えてくれた。来店当初、呉服に興味を持たずそっぽを向いていたお父様。そのお子様に最高の着物を坂東さんは提案した。着付けが終わり、スタジオでの撮影に入ると、それまで呉服選びに興味を示さなかったお父様や共に来店されたご家族全員がお子様の着物姿に涙を流していた。自身が提案した着物でお客様を感動させることができる坂東さんは、これからも多くのお客様に最高の着物を提案していく。
  • 夢
    着物の魅力をさらに多くの人々に伝える
    「多くの人々に着物の魅力を伝える」これが坂東さんの夢である。主に振り袖の販売を担当しており、お客様に着物の魅力を伝えてきた坂東さんだからこそ、着物の魅力をまだ見ぬ人々にも伝えていきたいという思いは強い。振り袖の販売の他に広報を担当している坂東さん。広報担当として商品のプレスリリースを配信している坂東さんは、見る人を惹きつけることが必要不可欠となる。そのために坂東さんは、より魅力的な発信方法を学ぶための講習会などに参加しているという。「どうすれば着物の魅力を人々に発信できるのか」この事を常に考えている坂東さんは、着物の魅力を発信するための努力は惜しまない。坂東さんは着物の魅力を伝えていくとともに、同社をさらに多くの人々に知ってもらうという役割を担っている。新卒で入社し、今年で4年目となる坂東さんは、多くの人々に着物の魅力を伝えていくという夢を叶えるために、多くの技術や知識を吸収するたゆまぬ努力を続けていく。
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魅力を伝えるファッションショー
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スタッフによる丁寧な着付け
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大切な瞬間を、着物と共に
―坂東さんから見た会社の良いところを教えてください
スタッフ同士の仲が良く、ベテランの方が若手に丁寧に教えてくれる環境があることです。新卒で入社したスタッフとベテランの方の年齢は離れているのですが、気兼ねなく仕事の事やプライベートの事まで話しますよ。また業務に関しては、スタッフ同士がお互いの得意分野を把握しているので、「この仕事は誰に聞けばいいのか」という事をスタッフ全員が理解しています。着付けに関しても販売に関しても、わからないことはすぐ聞くことができる環境があるので、とてものびのびと働いています。ベテランの方から若手のスタッフへしっかりと技術の伝承がなされているので、若手のスタッフも呉服の販売や着付けに関しての知識を吸収しています。
―坂東さんから見た佐野社長はどんな方ですか
社長という役職ですが、気軽に話すことができる方です。また佐野社長が就任してから多くの新しいことにチャレンジしているので、向上心の高い方という印象です。私たちスタッフの業務に関しての疑問や意見にしっかりと耳を傾けて答えてくれます。また、新しいことを始めようとする時もスタッフ達に意見を求めてくれます。疑問や不明点などにしっかりと答えてくれることによって、スタッフ達も気持ち良く業務を行うことができます。これからも佐野社長の下でたくさんの挑戦が待っていると思いますが、そのたびにコミュニケーションを取ることで会社全員で同じ方向を向いて進んでいくことができると思います。
―これからさらに会社を良くするために必要な事を教えてください
佐野社長が就任してから呉服だけでなく、英会話や写真スタジオなど新しいことを始めています。それらの新規事業をしっかりと形にしていくことが弊社がさらに発展していくために必要な事だと思います。これによって、佐野社長が掲げる「お客様との世代を超えたお付き合い」という理念に近付くことができます。また私個人としては呉服の販売だけでなく、写真スタジオでの撮影や広報を担当しているのでカメラの知識や、お客様を惹きつける宣伝方法を学んでいく必要があります。会社が成長するためにも、私自身の成長のための努力はしていきます。新規事業をしっかりと形にしていくと共に、呉服の販売というメイン事業をさらに発展させていきたいと思います。
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■監修企業からのコメント

株式会社伊勢屋呉服店 代表取締役 佐野 雅邦

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お客様の一生に一回のイベントに最高の着物を提供している伊勢屋呉服店様。取材を通して佐野社長の「和」の魅力を広めたいという熱い思いが伝わってきました。2020年に100周年を迎える同社のこれまでの伝統や挑戦は並大抵のものではありません。これからも着物の魅力を世に発信していく同社の挑戦から目が離せません!
■掲載企業コメント

株式会社伊勢屋呉服店 代表取締役 佐野 雅邦

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取材を終えた感想
この度は取材に来ていただき、誠にありがとうございました。弊社は2年後に100周年を迎えるにあたって、伝統であったり呉服以外の事業を始めた経緯などを明文化する良い機会になりました。これからさらに多くの人々に「和」の魅力を広めていくためにも、会社全体で一致団結し、挑戦を続けていきます。
株式会社伊勢屋呉服店
代表取締役 佐野 雅邦
1919年 株式会社伊勢屋呉服店 創業
2008年 いせや写真スタジオ 設立
2010年 いせや英会話 設立
創業年(設立年) 1919年
事業内容 呉服販売、英会話教室運営、写真スタジオ運営
所在地 東京都江戸川区松江3-20-7
資本金 1,000万円
社員数 10名
企業URL http://www.g-iseya.jp/

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