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株式会社ルケオ 代表取締役社長 吉村 健太郎

100年続くオンリーワン企業を目指して

株式会社ルケオ 代表取締役社長 吉村 健太郎

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株式会社ルケオは、光学製品の専門メーカー。顕微鏡に用いられる偏光板、波長板をはじめ、同社が生み出す製品はどれも非 常に高い精度を要求される高品質なものだ。社名である「ルケオ」はラテン語で「光る、明るい、明白だ」という意味で、こうした高品質な同社の光学製品を示している。ラテン語であることにも、実はある理由がある。ラテン語は例え1000年以上が経過し、時代が変われど、陳腐化しないもの。同社の光学製品もまた、時代を越えて価値を生み出し続けて欲しいという願いが、この社名には込められているのだ。今回は、先代から会社を引き継ぎ、自らの手で同社を100年企業へと成長させようと意気込む吉村社長に、同社の強みの根幹、そして今後の挑戦について伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質
  • 社風
    同じ方向を向いているからこそ生まれる、社員の連携
    同社には、働く社員同士が連携、協力し合う社風が根付いている。この風土は、一つひとつの顧客毎に個別にカスタマイズして製品を生産している同社にとって、必要不可欠だ。同社の顧客は、同社を光学製品のプロとして捉え、実に様々な要望を出してくる。これに応えてるため、高度な専門知識を持った営業・技術・生産部隊が、部署の枠を越え「こうしたら良いのではないか」と協力し知恵を出し合い業務を遂行している。社員がこんな連携を取れるのは、「各々が光学製品の専門家としてお客様の要望に応える」という価値観を共有しているから。この連携をより強めるため、吉村社長は週に1度経営会議・部門長会議を開催し、1週間の各部署の動きや経営陣の考え方の共有の機会をつくることで、更なる社員の方向性を合わせる取り組みを行っている。こうしてより強固になっていく社員同士の連携は、今後も同社の社風として受け継がれていく。
  • 独自性
    顧客に合わせてカスタマイズする、光学製品のスペシャリスト
    同社の強みは、偏光板、波長板といった光学製品を、顧客のニーズに合わせて一つひとつ個別にカスタマイズして形にできること。これを可能にしているのは、社内における営業から技術、生産までの一貫した製品の生産体制と、一つひとつの部署のレベルの高さだ。例えば同社の営業は、顧客のニーズを正確に把握できる高度な光学の専門知識を持っており、それを元に顧客へ的確な提案ができる。技術、生産部隊は、そもそも市場に出回る製品の数が非常に少ないため、同社の扱う製品や技術に精通している会社が少ない中、独自に50年間、技術と製品を磨き上げ続け、偏光板、波長板、広帯域波長板、歪検査器など、次々に新製品を生み出してきた実績もある精鋭部隊だ。こうして、光学製品のプロとして走り続けてきた同社だからこそ、「社の看板製品であるフィルムタイプの偏光板と波長板なら、絶対に誰にも負けません」と吉村社長も製品には自信を見せる。
  • 展望
    100年企業を目指して−オンリーワンの存在になるために−
    今、吉村社長は、同社を100年企業としてどう存続、確立させるか、ビジョンを描いている。祖父は同社(当時、明照光器)を立ち上げ、そして父は製品の幅を広げ、製品のブランド化を行った。こうして約半世紀かけて祖父と父が作り上げた会社をより深めていき、今後100年間存続する企業にすることが、自らの使命だと吉村社長は考えている。そして、自分達が生き残っていく鍵は、ルケオだからこそのオンリーワンの仕事をして、マーケットの中で時代の波にも揺るがない確実な地位を確立することだと吉村社長は語る。例えば、通常は1枚のフィルムを2枚のガラスで挟む形の波長板を、今まで築いてきたフィルムの製膜と接着の技術を応用し、同社は3~7枚のフィルムを接着する超広帯域波長板を開発した。こうしたルケオだからこその発想や技術が結集された仕事が、オンリーワンの仕事である。元々競合他社が少ない市場の中で、こうして価値の高い仕事を追求できれば、同社の地位は絶対的なものになり、100年企業に大きく近づくだろう。
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僅かな歪みも見逃さない歪検査機
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カメラなどに用いられる波長板
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偏光板「POLAX」

吉村社長の目指すルケオの理想像に向けて

―現場社員の声を聞く取り組みについて教えてください
毎月の全体朝礼と、改善提案という形で社員の声を集めて、会社に反映させるということをしています。また、先日 は社員アンケートも実施しました。そうしてみると、社員一人ひとりが色々な思いを持っていることがわかります。例えば「安全について直ちに対応したほうがいい」という声が上がってきたこともありました。安全については、私としては普段から注意して、声を掛けていたつもりで、改善しつくされていたと思っていたので、意外でした。こうして社員から声を貰うことで、社員が実際に今何を考えていて、今後、会社としてどういう施策を打っていくべきか、どういう方向へ進めていくかということを改めて考えることができるので、この取組みは今後も進めていきたいです。
―偏光板、波長板と並んで貴社の看板製品である歪検査器について教えてください
弊社の光学検査器の中で、長年の実績がある主力製品の1つが、この歪検査器です。透明なガラスやプラスチックに歪検査器の光を通すことで、どんなわずかな歪みも見逃さず、測定することができます。精密さや正確さが要求されるガラスやプラスチックの製品は、様々なジャンルで使用されていますので、活躍の舞台は広いと感じています。自社製の偏光フィルターと波長フィルターを用い、ソフトも社内開発し、更に社内の一貫した生産体制の元で生産していますので、優れた品質でお客様にも使いやすく、かつコストをカットすることに成功しました。これも、ルケオの「オンリーワンの仕事」の1つだと自負しています。
―「少数精鋭で付加価値の高い仕事をする」の背景を教えてください
これは、創業当初から初代社長である祖父が言っていたことです。経営者1人が社員一人ひとりをしっかりと見ることができる人数が40名以下だということがありまして、これが今でも弊社の社員が40名前後である理由です。この限られた人数で、お客様から評価される仕事をしていくということが、「少数精鋭で付加価値の高い仕事をする」という言葉の意味です。かつては「光学の板橋」と言われるほどこの近辺は光学で栄えていたのですが、時代の流れの中で工場は殆ど無くなってしまいました。父は高い付加価値を維持し続けることに苦心していました。そこで、父は自社ブランドの開発に力を入れ製品の付加価値を向上させ、常に時代の変化に対応する企業文化をつくってきました。これが背景です。私も、この祖父と父の思いを受けついで、今後の会社運営を進めて行きます。

KEYPERSON

株式会社ルケオ 代表取締役社長 吉村 健太郎

もっと「あたたかい」会社にしたい

株式会社ルケオ 生産部 生産管理グループ 主任 高橋 卓斗

高橋さんはルケオに入社してから8年間、顧客からのニーズを正確に引き出す営業部隊で活躍してきた。現在では営業部で培ったコミュニケーション能力を武器に、同社の生産部の生産管理グループで、生産部全体のマネジメントに取り組んでいる他、生産部が円滑に滞りなく生産できるよう製品の材料となる物資の購買(仕入れ)も行っている。社員同士が助け合うあたたかな社風へ惹かれ入社し、同社で成長してきた高橋さんは、社内で働く人達がより生き生きと働くことが出来る環境づくりを通じて、今後は会社に恩返しをしていきたいと日々奮闘している。取材を通じて、溢れ出る高橋さんの同社への思いに迫った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い
  • 入社理由
    社員皆が助け合う「あたたかさ」に惹かれて
    高橋さんがルケオへの入社を選択したのは、同社が「あたたかい」会社だと思ったから。きっかけは、吉村会長を中心に営業の面々が集まり、皆が笑っている同社の写真だった。その写真から、皆良い気持ちで働いているに違いない、と高橋さんは直感したという。高橋さんは面接当時を思い出し嬉しそうに語った。「幹部陣が話に来てくださり、ルケオについて丁寧に説明をしていただきました」工場見学の際、現場の社員が当時専門知識など無かった高橋さんに対して、懇切丁寧に説明をしてくれたことも、高橋さんの直感を裏付けた。実際に同社の営業として入社してからも、まだ未熟で専門的知識を持ち合わせていなかった高橋さんのサポートで技術部のベテランが顧客のもとへ同行してくれたりと、部署の壁を越えてお互いに協力し合う中で同社の「あたたかさ」を感じ続けている高橋さん。「自分も『あたたかさ』をより発信していきたいです」と締めくくった。
  • やりがい
    皆が気持ち良く働く環境づくりができている、そう感じる瞬間
    生産部で働く人達が滞りなく円滑に働ける環境づくりをできていると実感する瞬間に、高橋さんが一番やりがいを感じる。同社では製品をお客様個別のニーズに合わせてカスタマイズして製品を生産するため、生産部に求められるレベルは高い。故に実際に製品をつくっている生産部が高い効率で納品できる準備や、皆が明るく前向きに仕事をできる環境づくりは同社にとって非常に重要だ。これを実現するため高橋さんは、いかに現場の人達と密にコミュニケーションを取るかを日頃から心がけている。日頃から笑顔で一人ひとりに対してまめに「今仕事で困りごとはないですか」などと声を掛け、皆が気持ち良く働ける環境づくりに尽力している。この甲斐あってか、「できません」と言っていた人が「なんとかするよ」と言ってくれるようになり、消極的な人が自ら進んで高橋さんのフォローをしたりと、確実に変化が起こりつつあるという。そうした変化を感じた時の喜びを原動力に、今日も高橋さんは邁進していく。
  • 夢
    素直に意見が言える生産部にするために
    生産部全体をまとめ上げられるような存在になりたいと、高橋さんは今後の夢を語った。営業出身の高橋さんは、本当に高度で専門的な知識については、製造に専門に携わってきた人達には及ばない。だからこそ、高橋さんは皆がいかに良い環境で気持ち良く働くことができるかということで価値を発揮したいと考えているのだ。
    どんな小さな気付きや、考えていること、感じていることもさらけ出して、ぶつけあうということができる程の関係性・信頼を生産部で働く人達全員と築くことができれば、高橋さん自身が生産部の潤滑油となって、生産部全体の生産性も向上させることができ、結果としてそれは会社へも多大なる貢献をすることになる。素直に意見が言える生産部、これが高橋さんの目指す生産部だ。「でも、それにはまだまだ自分のレベルが足りていないと感じています」ゆくゆくは全体から人望を集められるような人物になりたいと、自らのビジョンを語った。
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微細な傷を捉える脈理検査装置
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ガラス強さを確かめる強度計
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同社の様々な光学部品の数々

営業部から生産部へ
オールマイティーな活躍を見せる高橋さんの語る、働く上での大切なこと

―現在高橋さんが携わっている生産管理の購買業務の上で大切なことはなんですか
購買業務で一番大切にしていることは、もちろん、より良い品物をより安く購入することですが、加えて、いかに相手の気持ちを考えることができるかということも意識しています。これは現在、社内においても、より皆が円滑にかつ気持ち良く仕事をするために大切にしていることと共通することでもあります。もちろん購買はこちらがお客なのですが、それで一方的な態度だったり、条件を押し付けてしまっては、良い関係を築くことはできません。ここで良い関係を築いておけば、例えば社内で急に物資が必要になるなどの緊急事態が発生した場合でも、気持ち良くお願いすることができますよね。弊社の社内で今大切にされている考え方を、お客様にも、発注先に対しても、全てにおいて大切にしていきたいですね。
―営業部で働かれていた際、一番面白かったことを教えてください
弊社の製品は、非常に専門性が高いため、大学教授や、大手企業の技術の専門職、いわゆるエキスパートに当たる方達からのお問合せが多くあります。なので当然、営業職としても、そうした人達と関わっていくことになります。まさに、時代の最先端をゆく人達と一緒に仕事をすることができるのです。そして、その一端を自分が担っているという実感は、当時営業として仕事をする中で非常に面白いポイントで、誇りでもありましたね。
今の生産部でお客様と一番密接に関わった経験があり、この面白さを知っているのは自分だと思います。営業部は生産部に比べお客様と関わりを持つ機会が多いので、その面白さを自分が他のメンバーにも伝えて、仕事へのモチベーションの1つにしてもらえるようにしたいですね。
―これから入社してくる若手に一言お願いします
ルケオは、やる気がある人にはチャンスを与えてくれる会社です。資格取得の補助や、セミナー等、個人の希望に沿って取らせてくれるので、挑戦したいということがあれば、青天井でチャレンジの機会を得ることができます。
営業部に所属していた時には、光に関する知識を深めるために色彩検定を取っています。加えて、ビジネス実務法務検定など、社会人として成長する機会も、会社から資格取得の補助を受けるという形で享受しています。個人の成長なくして、会社全体の成長も無いという方針で会社が考えているから、こうしたバックアップがあるんだと考えています。チャレンジ精神のある人、自己成長させたいと考えている人には、ピッタリの会社だと思いますよ。
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■監修企業からのコメント

株式会社ルケオ 代表取締役社長 吉村 健太郎

噴出し左
今回取材した株式会社ルケオは、日本の高度経済成長期の終盤、ちょうどいざなぎ景気と言われる好景気に世が沸いていた1996年に創業した企業。その後に訪れた不景気の波にも負けることなく立ち向かいながら現在までの半世紀を乗り越え成長してきた同社はまさに「光学の板橋」をつくりあげてきた存在。これから先の半世紀、100年企業を目指し吉村社長と同社はどんなドラマを紡いでいくのでしょうか。目が離せません。
■掲載企業コメント

株式会社ルケオ 代表取締役社長 吉村 健太郎

噴出し右
取材を終えた感想
同じく板橋区の企業である、タニタハウジングウェア様からのご紹介でこちらの取材を受けさせていただきました。今回の取材を通じて、自分が今考えていることを改めて明確にして、整理することができました。ありがとうございました。
株式会社ルケオ
代表取締役社長 吉村 健太郎
1966年 吉村正義 明照光器を創業
1986年 吉村健正 代表取締役社長に就任
1991年 株式会社ルケオへ社名変更
2013年 吉村健太郎 代表取締役社長に就任
創業年(設立年) 1966年
事業内容 偏光板(POLAX)、波長板(RETAX、HI-RETAX)、
広帯域波長板、超広帯域波長板、円偏光板、
歪検査器(ストレインアイ)、
脈理検査装置(ストリエキャッチャー)、表面応力計、
ガラス強度計、光学機器(産業用レンズ等)、
光学部品(プリズム等)の設計、製造、開発、販売
所在地 東京都板橋区大山金井町30−9
資本金 4,000万円
従業員数 37名
企業URL http://www.luceo.co.jp

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