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株式会社田原電機製作所 代表取締役社長 田原 一樹

目指すは次世代の田原電機製作所

株式会社田原電機製作所  代表取締役社長 田原 一樹

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田原電機製作所は、電力や原子力、防災システムなど社会の重要なインフラ施設の配電盤・制御盤の製造開発を通じて80年もの間、社会を下支えしてきた企業だ。同社は、ハード面とソフト面の両面に精通している強みを生かし、今までに3万件以上の案件に携わってきた実績があり、まさに配電盤・制御盤のエキスパート企業である。2014年、そんな同社の社長へ就任した田原社長。前職はコンサルティング会社に勤めていた田原社長は、様々な企業を見てきた経験を踏まえて、改めて同社の未来への道筋を描いている。そんな田原社長が現在見据えるのは、同社の既存事業を発展させつつも、それを基盤として新しい事業をつくること。未来へ真っ直ぐな眼差しを向ける田原社長から、同社の魅力と未来について伺った。

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質
  • 社風
    自分の仕事に誇りを持ち、最高の仕事をするために万全を尽くす
    同社が扱う電子機器は、電力や原子力、防災システムなど社会の重要なインフラ施設に多く使われている。その自覚からか、同社の社員には、自らの仕事に誇りを持ち、最高の仕事をするために万全を尽くそうとする姿勢が文化として根付いている。ある課長がこれから納品する製品1つ1つをキレイに磨いて出荷準備をしている姿を見かけた田原社長が課長に「何をしているのか」と声をかけると、課長は「良い製品なんだから、キレイにして出したいじゃないか」と答えた。一般的には「製品をつくったらそれで終わり」と考えてもおかしくはないところを、同社の社員はここまでこだわりを持って自分の製品に向き合うことができるのだ。田原社長は、この気持ちを、どんどん下の世代にも受け継いでいってほしいと考えている。このような気持ちが、お客様の急なトラブルやご要望にもしっかりと応えることができる根底であり、「あの時は本当に助かったよ」と顧客から感謝をされる同社の仕事につながっているのだろう。
  • 独自性
    ハード×ソフト 配電盤・制御盤のエキスパート企業
    田原電機製作所では80年の歴史の中で、小規模から大規模設備まで合わせて3万件以上の案件に携わってきた。圧倒的な実績を積み重ねてきた同社の支えとなっている独自性は、配電盤・制御盤の制御装置というハード面と、その中に入っているプログラムというソフト面の両面に精通している""配電盤・制御盤のエキスパート企業""であるということだ。他社が自社でハード面しか扱えないとなると、当然ソフト面のプログラムなどは外注することになるが、それではコスト高になってしまうし、その配電盤・制御盤に最適なプログラムをつくることができるとは限らない。自社の中でハード面とソフト面の両方に対応できることで、顧客のより細やかな要望にもスピーディーに、かつ柔軟に応えることができる。この盤石な体制があったからこそ、数多くの配電盤・制御盤の製造開発会社が立ち並び過当競争に入った高度経済成長期においても、大手企業から頼りになる存在として認められ、ここまで実績を残すことができているのだ。
  • 展望
    新しい事業への挑戦 次世代の田原電機製作所をつくるために
    田原電機製作所の配電盤・制御盤のエキスパートという独自性は今後も不動のものだ。ただし、田原社長は、この先同社がさらに成長・発展していくためには、今の既存事業を基盤にして、新しい事業の可能性を模索する必要があると考えている。そんな田原社長が現在構想している同社の新たな武器の1つは、分散型電源の制御盤だ。分散型電源とは一般住宅やビルの中、電力の大消費地近辺で発電を行うことで、火力発電などと比べて送電ロスを減らしたりすることができるなどのメリットがあり、資源エネルギー庁もその活用に注目している電気供給手法だ。そんな市場の需要と、同社の分散型電源についてのノウハウを上手く結びつけることができるのではないかと田原社長は考えている。その他にも、”電気エネルギー”そのものに着目したエネルギー事業など、様々な構想を練っている田原社長。次世代の田原電機製作所をつくりあげるために、これからどのような会社づくりをしていくのか。同社と田原社長から目が離せない。
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配電盤・制御盤組立工場俯瞰
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基板実装ライン
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電子機器組み立て屋台

田原社長に聞く、田原電機製作所の未来

―貴社にいらっしゃってから、印象に残っているエピソードを教えてください
とある鉄道会社様の駅の設備に携わった案件がありまして、トラブルが発生したことがあったんですね。電車というのは社会の方々にとって非常に重要なインフラであるので、迅速な対応が必要だと考えて、社の半分以上の社員を動員して解決にあたりました。対応に使える時間は真夜中の2時間と極めて限られた時間の中で、普段は現場作業をしないような社員も作業に入ったので、あまりの緊張から手が震えてしまうような社員もいましたが、現場の人間がリーダーシップを発揮してテキパキと問題を解決していきました。その対応を見ていた顧客からは、「こんなに対応力がある会社はめったにいないね」とお褒めの言葉を頂くことができ、当社の底力を見たような案件でしたね。
―これからの田原電機製作所に必要なことは何ですか?
私は前職のコンサルティング会社にて働く中で、様々な企業を見てきました。だから、"田原電機製作所の良いところ"もよくわかりますし、"田原電機製作所がもっと前進するために必要なこと"も見えているつもりです。まずは、私が社長に就任して新しい体制になりましたが、目先の仕事ではなく、田原電機製作所の未来をどうつくっていくかということが、当社には必要不可欠な視点だと思っています。そのためにも、社員全員が、自分個人が抱えている仕事、所属している部署のことだけではなく、会社全体のことや会社の未来について考えていくことが大切ですね。そのためにも、これからのビジョンを提示したり、社員と積極的にコミュニケーションを図っていくことが私自身も重要かな、と考えています。
―新社長として、これからの社のビジョンをどのようにお考えですか?
先代社長の考え方としては、「2~3年で実際の事業が変わっていくからその先のビジョンは明確には必要ではない」というものでした。事業がどんどん変化していくということ自体は間違いではないですし、これだけ時代の流れが速いわけなので、ビジョン通りにいかないこともあるのは当然ですよね。でも、変化が激しいビジネスの世界で戦っていくからこそ、皆が一致団結して目指せるビジョンは必要だと思います。だから、私に社長交代したこのタイミングで、社員全員で目指せるビジョンをしっかりと示していきたいと考えています。もう少しで100年企業も見えてくるので、そこも見据えた目標にできたら良いですね。

KEYPERSON

株式会社田原電機製作所 代表取締役社長 田原 一樹

お客様・社会から頼られる仕事

株式会社田原電機製作所  制御装置部 技術グループ 主任 正村 朋寛

同社がつくっている配電盤や制御盤といった製品は日常では目に触れることのないものだが、社会のインフラ設備に多く使われるため、社会生活にも大きな影響を及ぼす大切な機器だ。今回取材を受けてくださったのは、お客様からの要望を電気回路を通じて形にして、社会を支えている配電盤・制御盤のエキスパートの1人、正村さんだ。2014年の9月に技術グループの主任に昇進したばかりの正村さんは同社で将来を期待される期待のホープである。「お客様から、社会から頼られる仕事をしている」と仕事のやりがいを語る正村さんは、技術者として更なる高みを目指そうと努力を重ねている。そんな正村さんへの取材を通じて、同社の魅力へ迫った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い
  • 入社理由
    電気回路の仕事を通じて社会を支える仕事ができる
    中学時代、好きだった技術の授業の中でも、とりわけ好きだった電気回路の授業。これが、正村さんの今の仕事につながるルーツだ。出さなければならないアウトプットがあって、要求されている仕様や技術の限界とのせめぎ合いの中で、どのように回路を組めば解決するのか、筋道を立てて考え抜く楽しさがたまらなかった。その後、工業大学を経て理系大学院まで進学した正村さんは、ものづくりに携わることができる仕事がしたいと就職活動する中で、田原電機製作所の存在を知った。最初のきっかけは実家が近いということだったが、仕事内容がかつて自分が青年時代にワクワクしながら取り組んだ電気回路に携わることができること、そして、電力や原子力、防災システムなど社会の重要なインフラ施設を支えるやりがいのある仕事ができることを知り、同社への入社を希望するに至った。現在では技術グループの主任として同社を牽引する正村さんの設計した製品が、私達の生活の下支えをしてくれている。
  • やりがい
    お客様・社会から頼られる、誇りある仕事
    「お客様から、社会から頼られる仕事をしている」この誇りが、正村さんの仕事の原動力となっている。正村さんは配電盤・制御盤のエキスパートとして、お客様から相談されることがよくある。「ここで問題が起こりそうなんだけど…」トラブルがあったら大変なことになる重要な施設が多いため、お客様も神経を尖らせる。「そこで良いアドバイスや提案ができるとお客様はとても安心して喜んでくださいます。人の役に立てるって素晴らしいことです」と満面の笑みを浮かべる正村さん。また、同社がつくっている配電盤や制御盤といった製品は日常では目に触れることのないものだが、社会のインフラ設備に多く使われるため、社会生活にも大きな影響を及ぼす大切な機器だ。「この仕事に関わるということは、すなわち人々の生活にも関わるということです。そこに大きなやりがいを感じますね」同社には正村さん以外にも、自分の仕事に誇りを持っている社員が多い。働く上で、これ以上に励みになることはないだろう。
  • 夢
    一流の技術者へ 飽くなき向上心
    「もっともっと勉強して、もっともっと経験して、一流の技術者へになりたい」 正村さんは貪欲に、技術者として上のステージを目指している。そのためには、仕様に従って設計するだけでなくシステムそのものを考える仕事など、仕事の幅をどんどん広げていくことが必要だと正村さんは考えている。さらに、「頼られたときに、エキスパートである自分ががすぐに回答できないのは格好悪いと思う」「少なくとも、田原電機でやっていることをすべてわかっていないと、お客さんから求められている仕様を本当の意味で実現することはできないと思っています」と語る正村さん。設計という枠に捉われることなく、電気回路以外の部分、例えば板金の構造、塗装のことなどについても知識を深めていく必要もある。「ゆくゆくは製造の方にも、『こうした方が良いのではないか』なんて提言ができるようなレベルにまで自分を成長させたいと思っています」とまで語る正村さん。その飽くなき向上心は、きっと同社が成長する活性剤となるだろう。
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技術者による品質保証
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製品紹介 制御盤
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社内打ち合わせ風景

正村さんに聞く、田原電機製作所の魅力とご自身のこと

―田原電機製作所の好きなところを教えてください
私が田原電機製作所で好きなところは、社内のアットホームで温かい雰囲気ですね。私が入社した当初は右も左もわからず、加えて、私が入社した時は周りに若い方が少なかったので、本当に心細かったんです。でも、そんな私に色んな方が「困っていることはないか」「何かあったら相談しなさい」と声をかけてくださって、とてもホッとした記憶があります。部署での食事会も結構多く機会があって、そういうアットホームな雰囲気はとても良いと思っています。私が入社した後から若手の人材が増えてきたので、自分が心細かった時のことを思い出して、今度は自分がサポートしてあげなければいけないという思いも強くありますね。
―正村さんの仕事内容はどのようにレベルアップしていますか?
今まではお客様から「こういった仕様でお願いします」と依頼されたものをそのまま設計する形で納める仕事が多かったのですが、現在取り組んでいる仕事は、「どうすればお客様が求めている結果を出すことができるのか」と、お客様と一緒にゼロから仕様やシステムを考えていくという仕事です。前者と後者では全くステージが違います。部分的な視点ではなく、設備全体を見てどんなシステムが最適なのかを考えなければなりません。難易度も全く異なるので、色々な人を巻き込んで、協力してもらいながらでも良いのでなんとか成功させてお客様へ貢献しようと、毎日躍起になってやっていますね。
―主任という責任ある立場になったご感想を教えてください
主任になったのは、去年の9月ごろで、まだ実感があまりないというのも正直なところですが、上の立場になったので、やはり果たさなければならない責任も増えますよね。今までは私が書いた設計図を上司に検証してもらっていましたが、今度は私が検証する側になりました。私自身、上司と比べると技術者としてまだまだだなと思うこともあるので、今まで以上に知識も蓄えていかなければならないですね。また、私が担当として仕事をつけてもらった時なんかは、自分の力では仕事をやりきることができず、上司にサポートしてもらってばかりでした。上司にお世話になりっぱなしだったので、私も若手の面倒をしっかり見て、育ててあげたいですね。
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■監修企業からのコメント

株式会社田原電機製作所 代表取締役社長 田原 一樹

噴出し左
田原電機製作所さんが手掛けているものの中には、我々の生活の根幹部分に関わる非常に重要な施設や設備の制御盤も含まれています。知らない間にお世話になっていることも多いかもしれませんね。新進気鋭の田原社長に社長交代されて、今後も邁進していく田原電機製作所に、これからも目が離せません。
■掲載企業コメント

株式会社田原電機製作所 代表取締役社長 田原 一樹

噴出し右
取材を終えた感想
今回はこのような機会をいただきまして、ありがとうございました。就任してから初めてこのような形での取材を受けましたが、自分が考えていることを見つめなおすいいきっかけになりました。今後も電気制御のエキスパートとして、皆さまの暮らしを支え続けます。
株式会社田原電機製作所
代表取締役社長 田原 一樹
1936年 東京都芝区三田四国町にて創業。断路器、
     刃形開閉器を生産
1960年 府中市本町に工場開設。配電盤、制御盤の製作
1965年 電子事業部を新設。電設資材展で大阪府知事賞を受賞
1974年 日本初!シーケンスコントローラSC256A、
     512Aを開発
1977年 日本初!マイコン応用自動車トンネル用監視盤開発、
     納入
1987年 株式会社ソフテック設立
1988年 マイコンによる生ビール自動注出機を開発。
     以降、納入実績1,000台突破
1992年 ユニット式制御盤開発、
     B777航空機用大型蛍光探傷装置開発
1995年 パソコン制御監視システム『FAVIEW』開発。
     PA・FA分野に本格進出
2001年 MMR搭載型MCC開発。
     System Control Fair 2001出展
2002年 JSIA-EF(Excellent Factory)認定取得
2006年 基板実装鉛フリー対応開始
2008年 エコステージ認証取得
2008年 自社製品「太陽アレイチェッカー(I-V測定器)」
     販売開始
2010年 太陽電池アレイチェッカー「4カ国 特許取得」
2012年 ISO9001:2008認証取得
2013年 太陽電池アレイチェッカーBluetooth版開発
2014年 太陽電池アレイチェッカーBluetooth版の販売開始
創業年(設立年) 1936年
事業内容 各種制御システム、パワーユニット群といった、制御システムの構築。 製品機能の要となるソフトウェアの開発。
所在地 東京都府中本町市2-30
資本金 4,000万円
従業員数 107名
企業URL http://www.tahara.co.jp/

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