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ソニーの元役員が贈る連載コラムVol.1

ベンチャー企業が起業後に行き詰まる、あるいは成長企業の勢いが鈍化する・・・さてどうするか。あるいは、そもそもどうすべきだったのか。曰く「企業が成長、成功を続けるには何が必要なのだろう?」これはどんな企業の経営にも共通するテーマである。この課題を解く鍵を探るべく、今回「経営の教科書Vol.1」と題して新たなコラムをシリーズでお届けしたい。語っていただくのは郡山史郎氏。ソニーの草創期から同社の成長を支え、常務取締役経営戦略本部長まで務めた後、自ら株式会社CEAFOM(シーフォーム)を起業。「事業プロデューサーのエージェント」という旗印を掲げ、現在も挑戦を続けている方だ。

成長力が損なわれる瞬間

現在、私はCEAFOMというビジネスパーソンのエージェント会社を経営しています。そこで目の当たりにするのは、「自由で創造的な思考ができ、リスクを取って挑戦をしてきた方」を企業にご紹介する難しさです。挑戦をしてきた方は、だいたい何らかの傷を負っています。
 しかし、多くの場合、その代償としてビジネスにおける"戦闘能力"を格段に高めているものなのです。そうした方の価値をどうやって企業に伝えるか。なかなか難しいテーマですが、それが私どもの職務であると信じています。会社は人の集まりです。そこで会社でも個人でも同じなのですが、自由な部分、リスクを負う部分が減少すると、成長力が損なわれます。ソニーはご存知のように、戦後に急成長した会社です。その成長力の根底は、自由な創造力と果敢なリスクテーキングにあります。もし成長力が損なわれる瞬間があるとしたら、それは「自由」を何かの理由で後回しにしたとき、そして「リスク」を回避せざるを得ないときでしょう。言葉をかえると、成長や成功を継続したいなら、できるだけ「自由」を維持するための経営能力を確保しておくこと。そして、できるだけ大きな「リスク」を背負えるように、足腰を鍛えておくことです。

レールから外れる価値

今回、私が強調したいのは、自由の表れのひとつである「レールから外れる」ことの価値です。私もソニーから一度飛び出て、また戻り、常務にまでなりました。ソニーの成長を支えた理由のひとつは、まさにその自由度、その外れた価値を認める風土・文化が会社の隅々にまで浸透していたからだと思うのです。中にはソニーから飛び出したまま、戻らずに成功した人もたくさんいます。「SOBAの会」という、ソニーはみだしの会があり、私のパートナー平松庚三はその会の会長です。

 この"外れ文化"が支配的であれば会社は成長し、この文化がマイノリティーになった瞬間、企業の成長は鈍化する。そういうことではないでしょうか。だから、このような社内の文化をマネジメントすることが非常に大事になってきます。時には社外から、キャリアの美しさに囚われることなく、「自分でビジョンを描けて、責任をもった判断をできる人」を取り入れる必要もあるのではないでしょうか。夢物語ではなく、ビジョンを現実にしてゆける人とは、失敗の怖さを知っている人だと思います。我々経営者は、こうした「意味のある失敗」の価値をもっと評価してあげる必要があると思うのです。

事業創造カフェ

そうした想いから、我々は「事業プロデュースができる人に活躍の場を創るエージェント」という旗印を掲げました。事業プロデュースができる人ともっとたくさん出会いたい。そして、そういう人に何ができるのかを証明したい。そう考え、近く我々は「事業創造カフェ」という場を立ち上げます。第1回は8月10日(火)で、以降は毎月開催してゆきます。ここでは先ほど申し上げた私のパートナー、わが社の取締役である平松庚三が皆様のホスト役を務めることになっています。新宿のスリープログループ本社内のスペースを使わせていただきますので、初回は同社の高野社長に基調講演をお願いしています。そして高野社長が提示するテーマについて、お集まりいただいた方々に自由に話し合っていただきます。欧米のカフェ文化にも似た雰囲気でリラックスした雰囲気を楽しむという「ワールドカフェ」という手法を取り入れ、自在に発想を展開していただくつもりです。

 そこで皆様にお目にかかれるのを楽しみにしております。では第2回以降も、よろしくお付き合い下さい。
  
社長プロフィール郡山史郎(こおりやま しろう)

ソニー株式会社取締役情報機器事業本部長、常務取締役経営戦略本部長、資材本部長、物流本部長、ソニーPCL株式会社代表取締役社長、会長、株式会社リーディング・エッジ社代表取締役社長を歴任。

 

会社概要

◆設立:2004年2月23日
◆資本金:1億5,400万円
◆許可番号:一般労働者派遣事業 般-13-300133 有料職業紹介事業 13-ユ-300099

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